|  2005/04/06 | PRESS RELEASE |  | by:admin |
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日経ビジネス2005年2月7日号に掲載
ガン患者の8割は何らかの健康食品を摂取しているという。だが、健康食品がガンに効くという根拠は薄弱だ。 NPO(非営利組織)法人代替医療研究機構は、栄養療法や心理療法、自然療法などの科学的根拠を明らかにするとともに、現代医療と積極的に併用できる環境を作ろうと、医師、薬剤師らが集まって2002年に設立された。 医師が処方する医療用医薬品は、大別すると3段階の臨床試験を経て治療に使用される。だが、研究機構の理事で消化器内科専門医でもある佐々木淳さんによれば、「代替療法には医薬品を評価する臨床試験に馴染むものと馴染まないものがある」。いわゆるサプリメントは臨床試験が可能だ。佐々木さんらは、ガン患者の関心が深いアガリクスについて、使用群と非使用群でQOL(生活の質)に違いが出るかを調べた。その結果、消化器ガンの患者ではアガリクスの摂取により身体的QOLの改善が認められた。ただし問題は、同じアガリクスでも製品によってバラツキが見られること。ほかの健康食品も同様で、高価だから効くというものでもない。 では一般消費者は何を基準に健康食品を選べばいいのか。佐々木さんは「製品の安定性を担保する成分分析表が記載されているものを。そのうえで、長く続けられるようなリーズナブルな価格で本人が効果があると期待できるものを選ぶといい」と語る。 日本の代替医療に寄せる期待は大きい。代替医療が正しく利用されるためにも、NPO法人代替医療研究機構の活躍に期待したい。 (田野井 正雄=医学ジャーナリスト) |
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